ZOZOSUITはスタートトゥデイがファッションを見限った証となるのか

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こんばんは!パーソナルスタイリスト・服装心理カウンセラーの久野梨沙です。
数日前まで胃腸炎の洗礼を受けておりました。今年は息子から伝染るだろうと覚悟はしておりましたが、息子はかからず私の単独感染・・・・・・なぜ・・・。

 

さて、先日話題になりましたね〜、ZOZOSUIT
私も発売当日、Facebookにこんな投稿をしておりました。

 

 

 

ZOZOSUITの登場でアパレル業界は、そして私たちのおしゃれはどう変わるのか。
未来を想像するのがたいへん好きな私にとっては久々に面白いテーマでした。

アパレル業界には概ね好意的・・・どころか、「これでアパレル業界がまた盛り上がる!!」的な熱い期待感を抱いている人も結構多い印象だったんですが、私は初見の段階からもやっとしておりまして。

 

その「もやっと感」が既にFacebookの投稿にもにじみ出てはおりますが、最近ようやっとまとまってきた気がしますのでここで一度記録しておこうかと思います。

 

そもそもZOZOSUITって何?

 

本題に入る前に、「ZOZOSUITって何?」という方もいらっしゃると思いますので、ご紹介を。

 

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【ZOZOSUIT】服が人に合わせる時代へ – ZOZOTOWN

「ZOZOSUITは、あなたの身体の寸法を瞬時に採寸することのできる伸縮センサー内蔵の採寸ボディースーツです。
上下セットで着用し、お手元のスマートフォンをかざすだけ。」

 

で、この発表と同時に、ZOZOのオリジナルブランドの告知もされています。

ブランド「ZOZO」はじまります

公式サイトではどんなブランドになるのか詳しい説明はなされていないのですが、いくつかのニュースサイトの取材記事を見てみると、「誰もが1本や2本、1枚や2枚持っているであろうアイテム」を展開するとのこと。

例えばシンプルなTシャツやジーンズのような超定番商品を、ZOZOSUITでの採寸データを作って自分に体にぴったりあったサイズで買える、といったような内容になるんでしょう。

 

ではこのZOZOSUITが私たちにもたらす良いことって具体的にどんなことでしょうね?

 

ZOZOSUITでアパレル業界、そしてお客様が得られるメリットは?

 

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まず真っ先に考えられることは、アパレルにとっては、お客様の体を測る手間が省けて、体にぴったりのサイズがオンライン上でもお薦めできるようになる、ということ。
お客様にとっては、試着できないという通販サイトのデメリットがほぼ気にならなくなり、サイズに悩まず買えるということ。

 

通販っていうのはやっぱり試着できないことが一番のハードルなんですよね。
いくら返品無料と言われても、取り寄せて、試着して、返品するって手間を考えると腰が引けてしまう人も多い。
それに、そもそも自分に知識がなければ、家で一人で試着したところで、これが自分に合ったサイズなのかどうかもわからないわけです。
だったらお店に行って店員さんに見てもらったほうがいいわ、となりますよね。

でも自分の採寸データに基づいて自動的にサイズが選ばれるようであれば、これはお店に行くよりも遙かに楽です。
今まで通販に挑戦したことのない人も取り込むことが可能になるでしょう。

 

そしてその採寸データがたまっていって、アパレルメーカーに共有されるようになれば(当然ZOZOが各社に販売することになるんでしょうけども)、各社はそのデータを元に、より正確な需要予測をすることができるようになります。

特に、私個人的にはいわゆる「イレギュラーサイズ」・・・XXSとかXXLとか・・・の需要が思っていたよりある!ってことになってブランドが増えないかなぁ、と期待しております。
表に出てこない(お客様自身が「自分に合う服はない」と思って街に買いに行かない)だけで、もっと需要あると思うんですよね、やっぱり。
うちへのパーソナルスタイリングのご依頼でも、こういったサイズのお客様ってすごく多いですし。

オンライン上でのセミオーダーサービスももっと加速するでしょうね。
店舗を構えて採寸をする必要がなくなるので、ローコストで出店できますからね〜。

 

たくさんの人が、体に合った服を着られるようになる・・・ああ、素晴らしい世界!
そうですね、確かにそうなんです。
でも、本当にそれだけでいいのかな。
それが私が感じていた「もやもや」でした。

 

おしゃれの楽しさって「体に合う」ことだけ?

 

そうなんです。おしゃれで楽しいのって「体にフィットする」ことだけなんでしょうか?

 

サイズ微妙に合わないけど、でもこの服着てると気分が上がる!

 

とか、

 

ずるずるずるーーーっとしたシルエットで、もうこれサイズとかそうゆう問題じゃないよね、でもかわいいよねーーー

 

ってのもあるじゃないですか!

 

私なんか
うん、観賞用。

って思って買うことすらありますよ、洋服。
着ないの。見るだけ。絵と一緒。

 

服の楽しみ方っていろいろあるんです。でも、そのことを知らない人が多い。
なんでかっていうと、それを知っている人が伝えてこなかったからだと思うんです。
代わりに何が一般に広く伝わってしまったかというと、服の「機能性」にまつわる価値。

体に合う、も機能性です。
UNIQLOのヒートテック、毎年売れますよね。
「冬に暖かい」も機能性。「夏に涼しい」のも機能性。

「軽い」のも「柔らかい」のも「洗濯機で丸洗い」も全部全部ぜーーーんぶ機能性!!!
しまいにゃ「足が長く見える」っつうのだって、もしかしたら「パーソナルカラーSpringのあなたに似合う!」ってのだって機能性ですわよね。

 

いつの間にアパレル業界ってこんなに「機能性」ばっかり謳うようになってしまったんでしょうか?

 

洋服の「機能性」の良さは伝えやすい

 

なぜかっていったら、多分「機能性」は説明しやすいからなんですよね。

 

何でこのブランドタグが付いてるだけで値段が倍に上がるの?

っていうのは説明しづらい。

 

でも、「冬に暖かい」って伝えやすい。説明いらずじゃないですか。
「冬に暖かい=幸せ」ってすぐわかる。
「夏に涼しい」のも、はい、当然幸せ。

だから、「この素材は発熱するんですよー」だけで伝わります。
売りやすいよね。

だからUNIQLOがここまでぐいぐい売上伸ばしてきたわけです。

 

ファッションがもたらす「幸せ」を、私たちは伝えようとしてきたのか?

 

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でも、機能性以外の・・・「ファッション性」とでも呼びましょうか?
新しい流行がもたらすワクワク感とか、
見たこともないデザインに感じる新鮮さとか、
そういったファッション性がもたらすプラスの感情を、アパレル業界は伝えてこなかったんじゃないのか、と。

 

なんでかなーってずっと考えてたんですけど、洋服が好きな者たちにとって、

 

ファッション性が高いこと、おしゃれであること = 幸せ

 

っていう図式が当たり前だと思ってるからじゃないか、という答えにたどりついたんです。

おしゃれであることが幸せな気持ちをもたらす。
このことが当たり前だと思っているから、あえて伝える必要はないと思ってしまったんじゃないかと。

 

「おしゃれであることが幸せなのは皆さん一緒ですよね?
でもなんで服を買わないの?

・・・あ、もしかして、機能性も欲しい感じですか?

じゃあ追加しましょう、はい、冬に暖かい!夏に涼しい!体にぴったりフィーーーット!!!」

 

っていうのが、今のこの状況なんじゃないかと。

 

今ならわかる。おしゃれの幸せを知らない人はたくさんいる

 

でもね、私このパーソナルスタイリストという職業の黎明期から携わり続けて早11年。
こんなにも、おしゃれの楽しさを知らない人がいるんだ!!と、未だに驚くことばかりですよ。

 

アパレル業界が「おしゃれはこうすべき!」みたいなことを言い過ぎた(おしゃれを高尚なものとしすぎた)のも原因だと思って私は猛省してますが、もっと気楽な気持ちで、好きな絵を家に飾るような気持ちで好きなものを着るだけだっていいんだよ、ってことを伝えたくてまだまだこの業界で頑張ろうと思ってます。

 

そんな中の、ZOZOSUIT、ですよ。

 

ファッションの数ある楽しさを見限って、機能性を高らかに謳う。
ZOZOよ、あなたもそっちへ行くのね・・・・

 

私の感じたもやもやの正体はこれでした。

 

私たちパーソナルスタイリストの、これからの役割とは

 

このまま行くと、もっともっとアパレル業界がシュリンクしちゃうんじゃないか。
正直不安です。

 

でも太古の昔から、人間は服を機能面以外でも愛し、装いで気持ちを高めてきた。
だからその気持ちがなくなることはないと思っています。
これからのパーソナルスタイリストは、そんな「おしゃれの多様な楽しみ方」を伝える存在になるべきなんじゃないか、と思っています。

 

だって、ZOZOSUITができてしまう世の中です。
体型診断だってそのうちテクノロジーで一発だし、パーソナルカラーだってAIが診断してくれるようになるでしょう。
似合う服を選ぶのは、人間じゃなくてもできるようになります。
その方が誤診もないし、スタイリスト個人の感覚が診断をゆがませることもないし、よっぽどいいんじゃないかと正直思います。

 

でも似合う服を着るだけが、おしゃれの楽しみではない。

「似合わないけど、好きな服が着たい。
でも私の好きな服、着ると気分がワクワクする服ってどんな服だろう?」

 

それを探すことを手伝えるのは、人間だけなんです。
その道しるべが、きっと「服装心理学®」になる。そう思ってます。

 

ZOZOSUITみたいに派手なことはできませんけどね、うちのスクールを卒業したスタイリストと共に、コツコツと一人ずつにその人にとっての「おしゃれの楽しさ」を広げていくことにしましょう。

 

ZOZOSUITが届いて気づいたことがあれば、また追記したいと思います!

 

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