新宿マルイワン閉館

新宿マルイワン閉館!40~50代向けへシフト?

新宿マルイワン閉館

昨日付の日経で、こんな記事が。

丸井、40~50代取り込み狙い既存店改装 200億円投入

丸井グループは40~50代を取り込むために既存店を改装する。
今後3年間で過去3年間の2倍の約200億円を投じ、
40代以上の購入者が多い雑貨の売り場を拡充。

20~30代向け中心のために苦戦が続く衣料品の売り場を縮小し、
4館で構成する旗艦店の新宿マルイ(東京・新宿)は店舗も集約する。
若者時代に主要顧客だった中高年を呼び戻し、収益力を高める。

この新宿の店舗集約に伴って、
マルイワン」が閉館するという情報が飛び交っています。

マルイワンとは、「クールな東京ファッションカルチャーの発信拠点」ということで、
他のマルイとはちょっと異なる、尖ったブランドラインナップとなっています。
かつては「ゴスロリ」と呼ばれるジャンルのブランドがほとんどだったのですが
今はアニメカルチャーと絡んだアイテムの販売で盛り上がっている店舗。

そんなわけで、マルイワンのファンからは悲しみの声が上がっているのですが
ここに出店しているブランドの公式Tweetによると

だそうで、マルイからの公式発表が待たれるところですね。

若者向けで、今、調子がよい小売といえば
ルミネファストファッションブランド
かつては若者から絶大な支持を集めていたマルイは、かなり分が悪いようです。

そこで、マルイ・・・というよりは、「マルイカード」の全盛期を牽引した
バブル世代に照準を合わせようという算段のようですが、
この記事を受けて、丸井グループの株価はどうなっているかというと、
終値は前日比△15円、ただいま(9時40分現在)はさらに△26円と、
どうやら否定的な見方……。

40代~50代といえば、まさにフォースタイルの個人向けスタイリングを
ご利用いただく層とかぶるわけですが、
お買物同行で、間近に消費活動を見ている私の実感としても
「そこにターゲットを絞るのはどうかなぁ・・・」というのが、正直なところ。

良い物を知っていて、消費欲の強いバブル世代
しかも金銭的に余裕のある方は、
伊勢丹や阪急などの百貨店とか、外資系ハイブランドの路面店を選びますよね。
マルイに関しては「通り過ぎた場所」っていう認識が強いような気がします。

むしろ、バブル世代より少し若い、
アラフォーをターゲットにしたほうがよいのでは?

アラフィフにとってのマルイと違って、
アラフォーにとってのマルイは、
「値段的には比較的買いやすい、おしゃれなブランド」
があるファッションビル、っていうイメージ。
ちょうど今の20代にとってのルミネの感覚に近いと思います。

そんなアラフォーの、特に男性が洋服を買えるお店って
実は不足しているんですよね。

今はアローズやビームスといったセレクトショップ一択で、
百貨店はちょっと高いし、ルミネじゃ若者ばっかりだし・・・という感じ。
セレクトショップじゃなくって、国内のブランドをまとめてみられるお店があったら
もっと便利なんじゃないかなぁ、っていつも思うのです。

洋服って、少しの年齢差で、大きく求める物が変わりますから
ターゲット設定にはかなり慎重さが求められますね。
マルイのシフトチェンジは、我々のお買物同行のコースにも大きく影響してきますから
今後も注意深く見守っていきたいところです。

 

久野梨沙 Risa Hisano

スタイリスト・服装心理カウンセラー久野梨沙

(株)フォースタイル代表取締役、(社)日本服装心理学協会代表理事。

大手アパレルメーカーで年間売上総額60億円に上るアパレル商品を手掛けた経験と、 心理カウンセラーとしての知識を活かし、独自の「服装心理学に基づくパーソナルスタイリング」を生み出しました。
All Aboutファッションガイドなどファッションライター、セミナー講師としても活躍中。

プライベートでは2016年生まれの男児を育てる1児の母。

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