SPAのWEBサイトで、「低収入者の部屋に共通することベスト5」という
なかなかセンセーショナルなタイトルの記事を見かけました。
その記事によると、低収入者の部屋に共通することの第1位は
「捨てられない性分のため、使えない(使わない)モノで溢れる」
とのことでした。
「部屋がキレイならお金もめぐってくる!」といった
風水やスピリチュアルな観点からの解釈もできるのかもしれませんが、
私は、やはり心理面・性格面からの要因をつい考えてしまいます。
片付けができるか否か
と
収入の高低
の両方に関連することは・・・と思いを巡らせたところ、
やはり
「決断ができるかどうか」!!
これですね。
私もお客様に「ワードローブチェック」というサービスを提供していますので
いろいろな方のご自宅へ伺い、クローゼットの中を拝見してきました。
その中で、「洋服が溢れてしまってどうしようもない」という人は
皆さん一様に、決断することが苦手なように感じるのです。
洋服を捨てられないのは、単純に「捨てる」という決断ができないから。
もし捨てない方が良いものまで捨ててしまったとしても、
クローゼットが溢れてしまうことはありません。
(着る服がなくなってしまうことはありますが・・・)
そしてそういう方は、だいたい部屋の他の部分も
物で溢れているものです。
一方、高収入者の特徴を考えてみると、
みなさん、重要な職務についていることがほとんど。
そして、重要な職務には「決断」がつきものです。
私も一応経営者ですが、
経営者の仕事は結局は「決めること」だけなんですよね。
それ以外は、他の社員に任せられますが
「決めること」だけは経営者以外にはできません。
つまり、高収入を得られているということは、
決断が得意、と考えられる・・・と。
・・・ということは、「決断」が苦手な人は
ずっと低収入だし、ずっと片付けができない???
いやいや、そんなことはありません。
実は、心理学的に見ると、
「決断」ってかなりのエネルギーを必要とするものなんです。
このエネルギーを元々どれくらい持っているかには
もちろん個人差があります。
しかし同じ人間ですから、取り返しがつかないほど
大きい差というわけではありません。
それよりも差が出るのは、
決断エネルギーを上手に配分できるかどうか。
例えば、私。
もともと「決める」のは好きな方ではありますが
決断が続くと、すっごく疲れます。
なので「決断コスト」の節約をいつも考えています。
仕事では決めなきゃいけないことだらけなので
それ以外では、できるだけ決断しないようにしています。
プライベートでは、
家電などの大きな買い物の時にも最終決定は夫に任せます。
お店の人との交渉なんて私は一切しません。疲れるからダメ!!!笑
旅行に行くときのこまごましたことも、決めません。
食べるものすら、決めません。
ひたすらぼーーーっとしています。
そんな感じなので、結婚前の一人暮らしの部屋には
物がほとんどありませんでした。
「物を買わない」という決断だけしていたからです(笑)。
(夫からは、私の一人暮らし時代の部屋は
「忍者部屋」と呼ばれていました・・・ちーーん・・・)
うちのパーソナルスタイリングのお客様の中で、
忙しい経営者の方々を見てみると、
皆さん、決断コストの節約のためにスタイリングをご利用下さっているようです。
スタイリングさえ受けていれば、
いつどんなタイミングで服を買うかも、
どのくらいの価格で買うべきかも、
どれくらいの量買うべきかも、
何を買うべきかも
ぜーーーんぶ、私やうちのスタイリストが提案します。
お客様は、特別なことがない限り、お任せです。
その上、コーディネートブックまで作りますので
毎朝行う「何を着るか」の決断まで、
フォースタイルにアウトソース!!
うちにスタイリングをご依頼になる前は
「毎日ほとんど同じ服を着ていた。
傷んだら、同じような物を探して買い換えていた」
というお客様も、結構いらっしゃいます。
これも立派な決断コストの節約。
自分で決めずに済むことは、人に任せてしまうというのが
一番簡単な節約方法ですよね。
(そう考えると、
スティーブ・ジョブズがいっつも同じ服装だったのって
あの服装が好きなのもあるでしょうけど、
決断コストの節約の意味合いも大きかったのでは・・・)
もしかすると、片付けられない人は、
片付け以外の余計なところに
決断エネルギーを使ってしまっているのかも。
何時に起きるか、何を食べるか(×3食!)、何を着るか、
テレビはどのチャンネルに合わせるか、
電車で行くかバスで行くか、メールの返事をどうするか・・・etc.etc….
毎日は決断の連続ですが、
せめて片付けする日くらいは、
片付けだけに決断エネルギーを使えるように他を節約する!
そうすることで、少しは片付けがラクになるのでは・・・・?