暑くなってきたので、サロンで冷たいお飲物を出す機会が増えました。
そうなると地味に困るのがグラスから落ちる水滴。

特に最近はファッションビジネススクールの生徒さんや
個人向けファッションレッスンのお客様が多く、
水滴はテーブルいっぱいに広げた様々な資料を濡らしそうで気になっていたのです。

そんな話をしていたら、
スタッフが見つけてきてくれたのが、上画像のコースター。
陶器でできていて、
水滴を跡形もなく吸収してくれるのです!素敵っ!


ここ中目黒にサロンをかまえて2年になりますが、
インテリアから、こういった細かな備品のことまで
サロンを心地よく整える作業には終わりがありません。

個人向けのスタイリング業は、何よりも、サービス業。
お客様に喜んでもらうための環境作りには
妥協せず取り組むべきだと思っています。

先日、ファッションスクールの説明会にいらした女性が、
以前パーソナルカラー診断を受けたとき、
公民館のような非常に殺風景な場所だったので正直がっかりした

とおっしゃっていました。

特に我々のような美に関わる仕事では、
環境も顧客満足のための重要な条件だとつくづく感じます。

でも、誰もが起業や独立した瞬間から
完璧なサロンや事務所を構えられるわけではありません。
当然、それなりの融資を受ければ可能でしょうが
初期投資にお金をかけずにスタートするという考え方も起業にはとても大切です。


私自身も、スタートはシェアオフィスからでした。
お客様のカウンセリングを行なうのは、シェアオフィス内の会議室でしたから
インテリアを自由に変えることもできませんでした。

でも、小さなスピーカーとiPodを持ち込んで音楽を流したり、
アロマオイルを垂らした水を霧吹きでまいて香らせたり、
お客様に心地よく過ごして頂くために
できることはたくさんありました。

今でも、そのとき考え出したいろいろな工夫が
外で行なう研修やオープンセミナーのときにしっかり活きています。

大事なのは、今自分が出来る範囲で最善を尽くすこと。

いくら豪華な事務所やサロンがあったところで、
改善の努力をしなくなってしまっては、元も子もありません。

環境の美しさはビジネスにとってプラスに働くことはありますが
スタイリングスキルの低さやカウンセリング力の低さ、
接客スキルの低さを補ってくれるわけではないのです。
場所があることに甘えてしまう方が、よっぽど怖い!

「すべてが揃ってから起業しよう」と思ったら、
きっといつまで経っても始められません。
環境だけじゃなく、起業に「あったらいいもの」を考え出したらきりがないんです。

今の自分にできるベストな方法を考える力。
ファッションビジネススクールでは、その「考え方」の教育に
一番力を注いでいます。